一日一曲(36)メシアン:アーメンの幻影第7曲「成就のアーメン」
オリヴィエ・メシアンさんはフランスの作曲家。
音を聴くと色が見えるという、「共感覚」の持ち主だったそうです。メシアンさんの曲を聴いていると、作曲者自身にはどんな色が見えていたんだろう、どのような光景が眼前に広がっていたんだろう、と想像してしまいます。
たくさんの曲を作られていて、有名な曲も多いですが、メシアンさんのような、ちょっと「特殊」な天才肌の方の曲って、それこそ独自の感覚や様式があってとっつきにくいなあ、と感じることも多く、個人的には飯さんさんの曲は良く聴く曲と何度聴いても「???」という曲があります。
本日の1曲は、結構「分かりやすい」のではないかと、選択しました。
この曲は2台ピアノのための曲です。7曲から構成されています。
最後の「成就のアーメン」は、第2ピアノが主題を繰り返し繰り返し転調しながら奏でる中、第1ピアノが複雑なリズムの和音をたすら連打します。
第1ピアノのリズムはパターンがあってある周期で繰り返されています。また、このリズム、右手と左手で同じパターンで繰り返しているのですが、
・最初は2拍ずらし
・2回目は1拍ずらし
・3回目は半拍ずらし
で演奏します。
ピアノの弾けない私は、時折右手と左手でリズムだけとってみるのですが、それでも正確にリズムを再現するのは骨が折れます。ピアニストの方はそれをさらに正確な和音を打鍵しているので、「すごいなあ!」の一言です。
メロディとリズム、和音が繰り返される中だんだんと高揚していき、最後は「成就した~~~!」という感じで恍惚感に満たされる、というなかなか凄い曲です。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より
https://ml.naxos.jp/track/4887693