一日一曲(289)ヒンデミット:フルートソナタ
本日はヒンデミットのフルートソナタをどうぞ。
ヒンデミット特集では、ヒンデミットさんの作曲した様々な楽器の「ソナタ」をご紹介しようと思っています。ヒンデミットさん自身はほぼほぼプロのヴィオラ奏者でもあったとのことで、弦楽器の扱いはお手のもの。管楽器の方はどうやって習得したのかはよく知らないのですが、こちらも自家薬籠中の物としてしまい、職人的な生真面目さで次々といろいろな楽器のソナタを作られました。で、独思想用の貴重なレパートリーが遺産として残されたということになります。
フルートソナタは、明るく軽やかなメロディで始まります。ヒンデミットさんはドイツ人ですが、この出だしからはあんまりドイツという雰囲気は感じられません。どちらかというと、フランスっぽく感じます。フルートにはフランスが似合う?のかもしれません。ただ、どんどん聴いていくとやっぱり最後はドイツ音楽だなあ、と納得いたしました。
第2楽章は静かな、しかしシリアスな音楽。最後はほのかな明かりが見えるような感じで終わります。
第3楽章は独奏フルートの目まぐるしく動きから始まります。しばらくその動きが続いた後、少し落ち着いた雰囲気のメロディが新たに始まります。そして堂々とした歩みで曲が閉じられます。
本日はフルートの巨匠の若かりし頃の演奏。1950年録音とありますので、ランパルさん28歳の時の演奏です。このソナタが作曲されてから数えると、まだ13年目。バリバリの現代曲の演奏だったことになります。新進気鋭の演奏者であった巨匠の気迫のこもった演奏をどうぞ
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NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より
https://ml.naxos.jp/work/8308983