一日一曲(324)フレイハーン:テルミン協奏曲
本日はテルミン協奏曲です。
「テルミン」は世界初の電子楽器です。1920年にロシアの発明家レフ・セルゲーエヴィチ・テルミンにより発明されました。
テルミンの演奏方法はかなり特殊です。楽器には手を触れずに演奏します。左右の手の微妙な動きで音程や音の大きさを制御します。独特の揺らぎのある音で、ちょっとこの世のものとは思えないような音が出ます。恐怖映画とかにも使われていると思います(残念ながら詳しくは知りません。どなたか教えてください)。あまり素早い動きには対応が難しい楽器なのかもしれません。ゆったりとした流れの音楽とか、音を長く伸ばすような演奏方法があっているように思います。
今ではテルミンがどの程度演奏会など行われているのかわかりませんが、相当マイナーな楽器という位置づけだと思います。個人的に一度実際に聴いてみたり、楽器を鳴らしてみたいな、と思っています。
本曲の作曲家は、キプロス島に生まれ、主にアメリカで活躍されたアニス・フレイハーンさんです。
本曲は1945年に初演されています。作曲自体もそれに近いのではないかと推測しています。テルミンが発明されてから20数年、認知も進んできたころに作曲されたのではないかと思います。
本日の演奏は初演時のものではないかと思いますが未確認です。少なくとも初演と同じ演奏者の組み合わせです。
先程、素早い動きが得意でない楽器かもしれないと書きましたが、本曲の第3楽章など、結構細かくて速い動きもあります。独奏者が当時のテルミンの名演奏家だったということですが、この域に達するのはかなり大変なのかもしれません。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
テルミン協奏曲(テルミン独奏:クララ・ロックモア)