一日一曲(403)アルチョーモフ:クラリネット・ソナタ
本日は「フレンニコフの7人」シリーズの第3回です。本日はヴャチェスラフ・アルチョーモフさんの作品をご紹介します。
アルチョーモフさんは最初はモスクワ大学で物理学を学ばれたそうですが、そこから音楽に転身し、モスクワ音楽院で作曲を学ばれたそうです。モスクワ大学からモスクワ音楽院に転学ということは、日本で言えば東京大学から東京藝術大学に転学したことになります。頭もよいし、音楽の才能もぴか一だったということになりますね。羨ましい限りです。物理から音楽に転身した方は、日本の作曲界にも何人かいらっしゃいますし、私の大好きな作曲家カプースチンさんの息子さんは物理学者ですので、音楽と物理学というのは、相性が良いのかもしれませんね。モスクワ音楽院卒業後はソビエト作曲家同盟の会員となり、数年間モスクワの国営楽譜出版社ムズィカ(Музыка)に編集者として勤めたこともあるそうです。
1975年に、グバイドゥーリナさん、ススリンさんと共に即興演奏グループ「アストレヤ」を結成されたそうでその4年後にフレンニコフさんに糾弾されてしまうことになってしまいました。その後はフリーランスの作曲家として活動し、ロシア自然科学アカデミーの会員や、復興されたソ連現代音楽協会の同人としても活動されていらっしゃるそうです。
本日の「クラリネット・ソナタ」は1966年、26歳の時の作品です。約6分の短い曲で、幾分遅めのテンポでぐるぐると回っているようなメロディの前半部とフーガで書かれた軽快なテンポの後半部(3分46秒より)との2部構成の作品です。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
アルチョーモフ:クラリネット・ソナタ