一日一曲(431)レヴァント:ピアノ・ソナチネ
本日は、没後50年(1972年8月14日没)を迎えらえたアメリカの作曲家、オスカー・レヴァントさんの曲をご紹介します。
レヴァントさんの肩書は、作曲家のほかにコンサートピアニスト、音楽指揮者、作家、ラジオゲームショーのパネリスト、テレビトークショーの司会者、コメディアン、俳優、と多彩な才能に恵まれた方だったようです。
作曲を、現代音楽の権化ともいえる、12音音楽の創始者シェーンベルクさんから学ばれたそうですが、レヴァントさんの才能にほれ込んだシェーンベルクさんから、ぜひ助手になってくれと懇願されたとのこと。レヴァントさんは、自分には資格がないと考えて断ったとのことです。
本日の曲、「ピアノ・ソナチネ」は、そんなエピソードからは想像もできない曲です。現代音楽であることは確かですが、ジャズからの影響を強く感じる曲です。聴いていて、レヴァントさんは、かなり細かいことまで気にかける、繊細な人だったのではないかなあ、と思いました。第1楽章のメロディを聴いていて、根拠はあまりないのですが、そう感じました。後年レヴァントさんは、処方箋中毒になり、しばしば精神病院にも入院されていた、とのことですが、輝かしい才能の裏に、本人にしかわからない、苦悩や闇があったのではないでしょうか。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
レヴァント:ピアノ・ソナチネ