一日一曲(515)シュッツ、ハインリヒ:おお、春よ、うらわかき年よ
本日は、没後350年(1672年11月6日没)を迎えらえたドイツの作曲家、ハインリヒ・シュッツさんの曲をご紹介します。
シュッツさんはドイツ中部のテューリンゲン州ケストリッツに生まれ、1607年からマールブルクで法律と同時にオルガン演奏と作曲の勉強も始められました。その後、シュッツさんはドイツの初期バロック音楽を代表する作曲家となります。現在では、「ドイツ・バロック音楽の3S」の一人として記憶されています。また、「ドイツ音楽の父」とも呼ばれています。ちょうど「大バッハ」として名高いヨハン・セバスチャン・バッハさんの100年前の生まれに当たります。
シュッツさんは3曲の受難曲など、創作の大部分が宗教音楽となっています。
本日の曲、「おお、春よ、うらわかき年よ」は、1611年にシュッツさんの最初の公式曲集として発表された、19曲から成る「マドリガル集第1集」の一番最初の曲です。作品番号は1。シュッツさんの師匠のガブリエリさんは発表当時死の床にありまして(翌1612年死去)、ギリギリ間に合いました。シュッツさんはガブリエリさんより指輪の遺贈を受けています。
「マドリガル」とは、イタリアの多声歌曲(ソプラノ、アルトなどパートが複数ある歌曲)のことで、中世に一度廃れたのですが、シュッツさんの生まれエル少し前の16世紀初頭から復活し、様々な音楽形式(ポリフォニー、モテットの様式、模倣対位法、半音階法、二重合唱法など)を用いた豊かな感情表現が特徴的な形式となり、大流行しました。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
シュッツ、ハインリヒ:おお、春よ、うらわかき年よ