一日一曲(522)ツィーラー、カール・ミヒャエル:ワルツ「ウィーン娘」
本日は、没後100年(1922年11月14日没)を迎えらえたオーストリアの作曲家、カール・ミヒャエル・ツィーラーさんの曲をご紹介します。
1843年生まれのツィーラーさんは、1863年、弱冠20歳にして作曲家・指揮者としてデビューします。これには、当時の音楽界の複雑な事情(当時のウィーンでは、「ワルツ王」ヨハン・シュトラウス2世との関係が悪化していた出版業者カール・ハスリンガーが、シュトラウス一家に対抗するために、新星ツィーラーさんをワルツ王のライバルに仕立てて対抗しようとした)があったようです。
ツィーラーさんの作品は、着実に世の中に受け入れられ、ウィンナ・オペレッタの黄金時代「金の時代」を築いた作曲家のひとりとして、その地位を確立します。その後の「銀の時代」(20世紀初頭)でもツィーラーさんは活躍されました。
ルーマニア王国の宮廷楽長やオーストリア=ハンガリー帝国最後の宮廷舞踏会音楽監督(1908~1918年)としても活躍されました。
晩年は第一次世界大戦の戦禍によって財産をほとんど失い、さらにオーストリア共和国樹立によって宮廷舞踏会での職も失い、1922年に失意のままに亡くなられたとのことです。かなりの多作家として知られ、作品番号は560を超えていらっしゃいます。
ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートにもしばしばツィーラーさんの作品が採りあげられていますので、ご存じの方も多いかと思います。
本日の曲は、代表作である『ワルツ「ウィーン娘」』。お楽しみください。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ツィーラー、カール・ミヒャエル:ワルツ「ウィーン娘」