一日一曲(524)カーウィゼン、ドリーン:ソナチネ
本日は、生誕100年(1922年11月15日生)を迎えらえたイギリスの作曲家、ドリーン・カーウィゼンさんの曲をご紹介します。
カーウィゼンさんはバッキンガムシャー州のハッデンハムで生まれ、4歳のときから音楽の教師であった母親からピアノとヴァイオリンのレッスンを受けるようになり、1941年に王立音楽アカデミーに入学し、作曲を学びました。和声学のクラスで師事したウィリアム・オルウィンさんとは、入学から20年後の1961年に結婚しました。カーウィゼンさんは「ドリーン」という名前を嫌っていたそうで、ミドルネームがメアリーであったこともあり、以降「メアリー・オルウィン」と名乗って活躍されたようです。
結婚から夫の死までの間は献身的に夫に尽くしたようで、秘書の役割も担われていたようです。ご自身の作曲活動は一時中断。再開は夫のオルウィンさんが亡くなられた1985年以降となりした。カーウィゼンさん自身の作曲活動と同時にウィリアム・オルウィン・アーカイブスとウィリアム・オルウィン財団を設立し、夫の作品の普及と研究活動の推進にも尽力されたそうです。
本日の曲、ソナチネは1951年の作品です。演奏時間約13分の比較的小さなピアノ曲です。3楽章形式で、どの楽章も魅力的ですが、個人的には第2楽章の静謐な表現に心動かされました。全体的にカーウィゼンさんのまっすぐで一途で情熱的な面がよく表れている曲だと思います。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
カーウィゼン、ドリーン:ソナチネ