一日一曲(88) ラフマニノフ、セルゲイ:6手のためのロマンス(コンクール特集 B-3)
本日は、エリザベート王妃国際音楽コンクール1956年ピアノ部門優勝者、ソ連のピアニスト、ウラディーミル・アシュケナージさんの演奏をどうぞ。
アシュケナージさんは、20世紀を代表する名ピアニストの一人です。後年は指揮でも活躍され、NHK交響楽団の音楽監督も務められていらっしゃいます。NHK大河ドラマ2005年の義経』と2006年『功名が辻』のサウンドトラックでは指揮を担当されています。
本日は、6手のピアノ曲(1台のピアノを3人で演奏する。なので、手の数は6)をご家族(長男のヴォフカ・アシュケナージさん&妻のドディ・アシュケナージさん)で演奏されているものを挙げておきます。
今日御紹介する「6手のためのロマンス」は、ラフマニノフさん18歳の時の作品です。本曲の出だしの部分のアルペジオ(分散和音)は彼の代表作「ピアノ協奏曲第2番」の第2楽章の出だし部分にも使われています。また、本曲のおしまいの方(挙げた演奏では3分10秒あたりからの部分)のメロディは
「2台のためのピアノ組曲第2番」の第3曲ロマンスの終わり部分に使われています。若い時に書かれたこの作品の2つの部分が後の代表作に使われているということは、かなり思い入れのあるメロディだったのではないでしょうか。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より
https://ml.naxos.jp/work/8375920