一日一曲(793)ケーラー、ジークフリート:ホルン・ソナタ「1940年5月14日ロッテルダム」

 本日は、生誕100年(1923年7月30日生)を迎えらえたドイツの作曲家、ジークフリート・ケーラーさんの曲をご紹介します。

 ケーラーさんは1923年にフライブルク・イム・ブライスガウで生まれ。フライブルク音楽大学でハープを専攻しました。卒業後は地元の市立劇場でハープ奏者を務める傍らで打楽器奏者や合唱指揮者を兼務、1957年からケルン歌劇場の指揮者となり、1962年から同歌劇場の音楽副監督となり、活躍されました。1964年からザールラント州立歌劇場の音楽総監督となり、ザール音楽大学でも教鞭をとるようになった。1974年からヴィースバーデン州立歌劇場の音楽監督に転出し、1988年までその任にあった。1992年から2005年まではストックホルム王立歌劇場の音楽監督を歴任されたそうです。2017年に94歳で亡くなられています。

 本曲の副題である、「1940年5月14日ロッテルダム」は、第二次世界大戦中のドイツ空軍によるロッテルダム爆撃のことを指していると思われます。この爆撃で、ロッテルダムの中心部2.6平方kmが焼け野原になり、家屋24,978戸、24個所の教会、2,320軒の商店、775棟の倉庫、62個所の学校が破壊、800~900人が死亡し、8万人が住居を失ったと推定されています。このときケーラーさんは16歳、どのような印象が残っていたのでしょうか。ホルンとピアノの曲ということなので、少々渋めで、凄まじい爆撃の迫力などは控えめ?に表現されていらっしゃるようです。副題がないと爆撃をテーマとしているとはちょっと気が付かないかもしれませんね。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ケーラー、ジークフリート:ホルン・ソナタ「1940年5月14日ロッテルダム」

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