一日一曲(827)クレンペラー、オットー:(unknown title)
本日は、没後50年(1973年7月6日没)を迎えらえたドイツの指揮者兼作曲家、オットー・クレンペラーさんの曲をご紹介します。
クレンペラーさんは1885年にブレスラウ(現在のポーランド・ヴロツワフ)に生まれ、4歳の時にハンブルクに移り、同地で少年時代を過ごします。音楽教育はハンブルク移住後、母親にピアノの手ほどきを受けたことに始まり、その後フランクフルトのホッホ音楽院で本格的な勉学を開始、その後はベルリンで修業を重ねました。22歳でグスタフ・マーラーの推挙を受け、プラハのドイツ歌劇場の指揮者になり、以後ヨーロッパ、アメリカなど世界を股にかけて指揮者として活躍されました。20世紀を代表する指揮者の一人として評価されています。人間的にはクエスチョンが付くような奇行も多かったようで、様々なエピソードが残っています(ウィキペディアなどに掲載されています)。作曲家としての活動は青年期と晩年に集中しており、6つの交響曲、9つの弦楽四重奏曲、ミサ曲、歌劇、歌曲など、かなりの作品を遺されているようです。が、今日においてそれらの作品はほとんど省みられることはなく、評価の対象にすらなっていないとのことです。
本日の曲は、名もなきピアノの小品です。物悲しいメロディが、最後にピカルディ終止(短調の楽曲の最後が、本来の短調の主和音(i)にあたる短三和音でなく、同主調の長調の主和音(I)にあたる長三和音で終わること)で、ほのかな希望を感じる終幕となります。本日はクレンペラーさんの自作自演でどうぞ。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
クレンペラー、オットー:(unknown title)(自作自演)