一日一曲(918)ジョンゲン、ジョセフ:24の小さな前奏曲集
本日は、生誕150年(1873年12月14日生)を迎えらえたベルギーの作曲家兼オルガニスト兼指揮者、ジョセフ・ジョンゲンさんの曲をご紹介します。
ジョンゲンさんは、ベルギー東部ワロン地域の街リエージュで生まれ、幼少時から楽才を発揮し、7歳という異例の若さでリエージュ音楽院に入学しました1891年、18歳の時にフーガで首席を獲得し、翌年にはピアノで指導者免状を、1896年にはオルガンでも免状を取得しました。作曲は13歳から始め、この分野でも早熟な才能を発揮、《弦楽四重奏曲 第1番》(1894年作曲)は、ベルギー王立アカデミー主催の定例作曲コンクールに提出され、審査員から最優秀賞を授与されています。1897年に提出したカンタータで王室アカデミー主催のローマ賞を獲得、それによりイタリアやドイツ、フランスに研修旅行に赴きました。1902年に帰国し、その翌年からリエージュ音楽院で和声法と対位法の教授に任命され、後進の指導にもあたられました。第一次世界大戦時は、家族と一緒にイングランドに逃れ、ピアニストとしてその地でピアノ四重奏団を結成してかつやくされました。戦後に平和が戻るとベルギーに戻り、ブリュッセル王立音楽院でフーガの教授を務められました。その後、1925年から1929年まで同音楽院院長に就任されました。作曲家として非常な多作家であり、交響曲、協奏曲、室内楽曲、ピアノ曲、声楽曲をいずれも大量に遺されていらっしゃいます。
本日の曲はピアノ曲集「24の小さな前奏曲集」。24すべての調性を使って作られているかどうかは、調べが付いていません。各曲に調性が書かれていないので、そうではないのであろう、と推測はしていますが…。「小さな」とある通り、1曲の平均演奏時間は約1分半。長い曲で2分半、短い曲は1分弱という、とても小さな曲の集まりです。個人的には第5番、第7番、第11番を推します。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ジョンゲン、ジョセフ:24の小さな前奏曲集