一日一曲(964)ノーノ、ルイジ:「進まねばならない」と夢見つつ
本日は、生誕100年(1924年1月29日生)を迎えらえたイタリアの作曲家、ルイジ・ノーノさんの曲をご紹介します。
ノーノさんはヴェネツィアで生まれ、1941年にヴェネツィア音楽院で理論を学びます。多才な方であったようで、その後大学で法学部を卒業していらっしゃいます。1955年に現代音楽の大家、アルノルト・シェーンベルクさんの娘のヌリアさんと結婚されました。電子音楽やミュージック・セリエル(音高・音価・強弱・アタック・音色なども厳格に音列技法によって統治する作曲法。「総音列技法」、「総音列音楽」と訳される)の大家で、現代音楽に多大な影響を遺されていらっしゃいます。イタリア共産党のメンバー政治的にも活発に活動されており、作品の中には政治的な主張が色濃く反映されているものもあります。
本日の曲は『「進まねばならない」と夢見つつ』。2台のヴァイオリンのための作品です。本曲はノーノさんの最晩年の作品です。NAXOS収録曲の中では作品年が一番新しい作品でした。あるいはノーノさんの「白鳥の歌」かもしれません。
晩年の代表作と位置付けられている、1987年に日本で委嘱・初演された「進むべき道はない、だが進まねばならない――アンドレイ・タルコフスキーへ」の関連作品です。題名からもそれは想像できますね。
個人的には苦手な音楽です。こういった音楽は、解説と共に鑑賞するのが良いのかもしれません。直感的に意図が分かりにくい作品ですので。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ノーノ、ルイジ:「進まねばならない」と夢見つつ