一日一曲(995)ヒラー、レジャリン:始祖鳥の神化
本日は、生誕100年(1924年2月23日生)を迎えらえたアメリカの作曲家、レジャリン・ヒラーさんの曲をご紹介します。
ヒラーさんはニューヨーク市で生まれ、当初は化学者を目指し、バージニア州ウェインズボロのデュポン社で研究化学者として働きました(1947年から1952年)。こちらの分野でも教科書を執筆するなど、活躍されていたようです。音楽は、幼少期からピアノ、オーボエ、クラリネット、サックスを演奏していたそうです。また、プリンストン大学で化学の学位を取得しながら、作曲も並行して学ばれていたとのことです。1957年に、レナード・アイザックソンと共同で弦楽四重奏曲第4番「イリアック組曲」を制作ししましたが、これは作曲にコンピュータを使用した初めての作品となりました。本曲に関してサイエンティフィック・アメリカン誌に投稿したヒラーさんの記事は論争の嵐を巻き起こしたとのことです。ただ、その後ヒラーさんはコンピュータをまったく使用していない作品を創ることの方が多くなったとのことです。確率音楽、不確定性、連続性、ブラームスなどのの伝統主義、ジャズ、パフォーマンス・アート、民謡、対位法など多くのジャンルがが混ざり合った独特のスタイルを確立されたとのことです。
本日の曲は、ピッコロとビリンバウのための作品「始祖鳥の神化」です。ビリンバウは、ブラジルの民族楽器で打弦楽器の一種です。弓矢を「バケタ」と呼ばれる棒で叩くという構造で、共鳴器として中身をくり抜き乾燥させたヒョウタンを使用しています。音程の調節は「ペドラ」と呼ばれる石またはコイン(ドブラウン)で行います。ブラジルの民族楽器と西洋の楽器の珍しい組み合わせの曲です。ピッコロが鳥のようですね。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ヒラー、レジャリン:始祖鳥の神化