一日一曲(1085)バリフ、クロード:郵便切手
本日は、生誕100年(1924年5月22日生)を迎えらえたフランスの作曲家、クロード・バリフさんの曲をご紹介します。
バリフさんはフランスン首都パリで生まれ、幼い頃から音楽に親しみました。最初はピアノでしたが、程なくヴァイオリンに転向しています。1942年にボルドー音楽院に入学、その後1948年にパリ音楽院に通い始めましたが、1951年に中退しています。その後1954年にドイツ学術交流会(DAAD)の助成金を得て、ベルリンの音楽大学で学びなおされています。この時期に現代音楽の大家であるルチアーノ・ベリオ、ブルーノ・マデルナ、ルイジ・ノーノ、カールハインツ・シュトックハウゼンらと出会い、影響を受けました。また、ジョン・ケージとは、ドイツ語を話さないケージのためにダルムシュタットの夏期講習の通訳もされたそうです。1990年にパリ音楽院の職を辞したあとは、ベネズエラに移住し、作曲中心の生活を送ることになりました。16歳のときに夢見ていたことが叶った、バリフさんは述懐されていらっしゃいます。晩年は母方の祖父から受け継いだオート・マルヌのリアクール城に住み、2004年に80歳でそこで亡くなられました。
本日の曲は「郵便切手」です。打楽器のアンサンブル曲です。全体はA、B、C、D、E、F、Gと題された7つの部分から構成され、演奏時間は30分を超える大曲です。曲のタイトルが少々奇抜ですが、命名の由来は分かりませんでした。曲を聴いてもどうして「郵便切手」となったのか、なかなかピンときません。本曲のような音楽は、解説がないとなかなか理解が難しいな、と感じます。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
バリフ、クロード:郵便切手