一日一曲(1105)ラハナー 、フランツ・パウル:オルガンソナタ ヘ短調

 本日は、ラハナー兄弟特集の二日目です。本日は1803年生まれの次兄、フランツ・パウル・ラハナーさんの曲をご紹介します。

 フランツ・ラハナーさん以降の3兄弟はお父様の二番目の妻との間に生まれています。ウィーンのケルントナー劇場で指揮を執るなどと活躍され、1834年にはマンハイムのカペルマイスターに就任しています。1835年には、ウィーンで音楽出版社のトビアス・ハスリンガーの主催による「最優秀新交響曲コンクール」に応募し、交響曲第5番「熱情」で見事第1位を獲得されました。ミュンヘンのロイヤル・カペルマイスターとなり、オペラ座や様々なコンサートや音楽祭で指揮するなど、ミュンヘンの音楽界の重鎮として活躍されました。1864年に引退という形になったとのことです。1890年1月に86歳で亡くなられました。ラハナー兄弟は皆80代を超える長命だったようです。大作曲家フランツ・シューベルトとは友人関係だったそうです。ベートーヴェンや友人シューベルトから多大な影響を受けたフランツ・ラハナーさんの作品は、存命当時はよく知られていたのですが、残念なことに今日では大半の曲が忘れ去られてしまっています。

 本日の曲は「オルガンソナタ ヘ短調」です。1876年、作曲者晩年の73歳の時の作品です。終始静かな流れで淡々と永遠に続いていくような感じです。演奏時間は約20分ですが、それよりも長く感じられます。オルガン曲ですと、大音響で派手な立ち回りの技巧的な部分なども魅力的ですが、本曲はそういった部分には興味があまりないようです。第3楽章のフーガが少し派手と言えば派手ですが、そういった部分は本曲ではそこ以外にはあまり該当する部分がありません。内省的な音楽ともいえるかもしれません。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ラハナー 、フランツ・パウル:オルガンソナタ ヘ短調

ラハナー 、フランツ・パウル:オルガンソナタ ヘ短調(MP3ダウンロード)

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