一日一曲(1163)エキエル、ヤン:子守歌
本日は、没後10年(2014年8月15日没)を迎えらえたポーランドのピアニスト兼作曲家、ヤン・エキエルさんの曲をご紹介します。
エキエルさんは1913年にポーランド南部の街クラクフで生まれました。なお、妹のハリーナ・エキエルさん(1915年-1962年)もピアニストでした。ヤギェウォ大学で音楽学を学んだ後、ワルシャワ音楽院でピアノと作曲を学びました。1937年、24歳の時に第3回ショパン国際ピアノコンクールに挑戦、第8位に輝きました。この時の優勝者はソ連のヤコブ・ザークさんでした(これに関する記事はこちらに書きました。)。1944年にはワルシャワ蜂起に参加。1947年にはグダニスクのスタニスワフ・モニューシコ音楽院の設立に参加し、翌年まで学長を務められました。1962年から1969年までクラクフ音楽アカデミーの教授を務められています。1964年から1972年、そして1974年以降、ワルシャワ国立高等音楽学校のピアノ科教授となり、世界各国でもマスタークラスを受け持つなど、後進の指導に熱心にあたられました。ショパンの研究家としても知られており、1959年からショパン・ナショナル・エディション財団によるショパン全集「ナショナル・エディション」の編集主幹となり、補遺作品集を除いて2010年に完結されていらっしゃいます。1949年よりショパン国際ピアノコンクール審査員となり、1985年より審査員長を務める。1964年および1974年にポーランド文化大臣賞一等賞を受賞。1995年よりショパン音楽アカデミー名誉博士。2000年8月17日にポーランド復興勲章星付きコマンドルスキ十字勲章 (二等)を受章し、2010年10月21日に民間人としては最高位の白鷲勲章を受章されました。
本日の曲はピアノの小品、「子守歌」です。作品番号は3。1933年、作曲者20歳の時の作品です。柔らかなメロディが幼子を眠りに誘う様子が目に浮かぶようです。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
エキエル、ヤン:子守歌