一日一曲(1193)シェーンベルク、アルノルト:室内交響曲第1番
本日は、生誕150年(1874年9月13日生)を迎えらえたオーストリアの作曲家、アルノルト・シェーンベルクさん特集の2回目です。
当初はロマン派音楽の集大成のような音楽を書いていたシェーンベルクさんですが、次第に先鋭化していきます。1906年作曲の「室内交響曲第1番」では、管楽器が弦楽器の数を倍も上回る編成で作曲しました。これは当時の常識では考えられないほどに斬新でした。また、だんだんと調性から離れ、無調を志向するようになっ行きました。
本日はその斬新な「室内交響曲第1番」をどうぞ。本曲も色々と編曲されていますが、本日は発表当初のオリジナル版の演奏をお聴きください。今の耳では「特に普通では?」と思われるかもしれません。時代と感覚というものは変わっていくものですね。初演時は非難の嵐だったそうです。ただ、喧騒の中、指揮者のマーラーは毅然とした態度で拍手を続け、野次を飛ばす人をたしなめるあまり、喧嘩になりかけたほどであった、という逸話が残っています。さらに、マーラーはこの初演の帰り道で「曲のよさはわからないが、おそらくシェーンベルクが正しいだろう」と語っていたそうです。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
シェーンベルク、アルノルト:室内交響曲第1番