一日一曲(1201)ホルスト、グスターヴ:日本組曲
本日は、生誕150年(1874年9月21日生)を迎えらえたイギリスの作曲家、グスターヴ・ホルストさん特集の2回目です。
本日は管弦楽組曲「日本組曲」です。本曲は1915年、作曲者41歳の時に創られました。ちょうど代表作となる「惑星」の作曲の最中でしたが、そちらを中断して本曲を仕上げています。
本曲の成立には日本人舞踏家の伊藤道郎が関わられているようです。一説によると、伊藤がホルストさんに本曲の作曲を依頼し、ホルストに日本の民謡のメロディをいくつか口伝し、それを基にして作曲された、ということです。ただ、詳細に調べた方がいらっしゃるようで、その内容は論文としてまとまられていますが、どうも作曲の依頼はなく、伊藤さんから聴いたいくつかの日本のメロディを基にしてホルストさんが自主的に作曲した、ということが真相らしいです。
本曲はすっかり「惑星」の陰に隠れてしまっていますが、その代表作を中断してまで作曲したということは、ご自身では本曲にかなり愛着を持たれていたのではないでしょうか。
本曲は題名通り日本人ならどこかで聴いたことがあるメロディがふんだんに使われています。特に第5曲目の子守歌ははっきりと認識できるのではないでしょうか。
曲は以下の6曲から構成されています。
第1曲 前奏曲 – 漁師の歌 (Prelude – Song of the Fisherman )
第2曲 儀式の踊り (Ceremonial Dance )
第3曲 操り人形の踊り (Dance of the Marionette )
第4曲 間奏曲 – 漁師の歌 (Interlude – Song of the Fisherman )
第5曲 桜の木の下での踊り (Dance Under the Cherry Tree )
第6曲 終曲 – 狼たちの踊り (Finale – Dance of the Wolves )
演奏時間は約10分。親しみやすく聴きやすい曲です。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ホルスト、グスターヴ:日本組曲