一日一曲(1263)マルタン、フランク:教会ソナタ
本日は、没後50年(1974年11月21日没)を迎えらえたフランスの作曲家、フランク・マルタンさん特集の2回目です。
マルタンさんは1926年にジュネーヴ室内楽協会 (Société de Musique de Chambre de Genève) を設立、協会のピアニストやチェンバロ奏者として10年間活動を続ける。この間、ジャック=ダルクローズ研究所やジュネーヴ音楽院で後進の指導にもあたられました。1933年から1940年までテクニコン・モデルヌ・ド・ミュジック (Technicum Moderne de Musique) 校長に、1942年から1946年までスイス音楽家協会の総裁に就任され、活躍されました。私生活の方では、1926年に離婚、1931年に再婚、1932年、35年、37年と三人の娘の誕生、1939年に妻と死別、1940年に三度目の結婚、と波乱の時期を過ごされました。
本日の曲はこの頃に作曲された曲の中から、「教会ソナタ」をご紹介します。1938年、作曲者48歳の時の作品です。本曲はスイスのオルガニスト、ハンス・バルマーによって委嘱されました。オルガンとヴィオラ・ダモーレという、珍しい組み合わせの曲です。特に、ヴィオラ・ダモーレは、今日では演奏する人も少なく、かなり珍しい楽器です。弾く人が少なかったからという理由もあったのではないかと勘繰っていますが、マルタンさんは1941年に本曲を妻マリア・マルティンへの誕生日プレゼント(マリアさんはフルート奏者でした)として、フルートとオルガンのために編曲されていらっしゃいます。さらに、1952年にはオルガンパートを弦楽合奏への編曲した版も作曲されました。
本日は原典版でお聴きください。瞑想的な雰囲気の曲です。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
マルタン、フランク:教会ソナタ