一日一曲(1268)プッチーニ、ジャコモ:交響的奇想曲
本日は、没後100年(1924年11月29日没)を迎えらえたイタリアの作曲家、ジャコモ・プッチーニさん特集の2回目です。
ミラノ音楽院在学中の1882年には、出版社ソンゾーニョ社主催による1幕物オペラの作曲コンクールに参加しました。残念ながら入賞することはできませんでしたが、恩師ポンキエッリの後押しもあり,84年にミラノのダル・ヴェルメ劇場で初演にこぎつけることができました。その初演は大成功し、リコルディの社長で音楽界の大立て者ジュリオ・リコルディを動かし,その忠告に従った二幕改訂版の初演もこれまた大成功を収めました。勢いに乗って1889年には《エドガール Edgar》を作曲、スカラ座で初演しましたが、こちらは大失敗。浮き沈みの激しい時代でした。この頃、私生活では,生涯の伴侶となるエルヴィーラと結ばれ、やがて子供もうまれました。が、エルヴィーラは人妻であり,スキャンダラスな不倫として世間を騒がせてしましました。エルヴィーラと正式に結婚を果たすのは1904年となりました。
本日の曲は、昨日に引き続いてプッチーニさんとしては珍しいジャンルになる管弦楽曲作品、「交響的奇想曲」です。2883年、作曲者25歳の頃の作品です。ミラノ音楽院在学中か、もしくは卒業直後に書かれた作品です。オペラ作品ではありませんが、オペラ作曲家を志した青年の「心意気」がストレートに表れている作品と言えるでしょう。朗々と歌うメロディが、後のオペラ作品を彷彿させます。管弦楽作品としては比較的小さな部類に入る、演奏時間約13分の曲です。オペラ作品の陰に隠れてしまっていますが、プッチーニさんの理解には必須の曲と言えるかもしれません。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
プッチーニ、ジャコモ:交響的奇想曲