一日一曲(142)黛敏郎:BUNRAKU
本日は片山杜秀著「鬼子の歌」で採り上げられている日本の作曲家、黛敏郎さんの曲をご紹介します。
オールドファンでしたら、この方のお名前を聴いたら、「『題名のない音楽会』の司会者」というイメージが真っ先に出てくるかと思います。そのほか、政治的な活動の方が有名で、肝心の本職の方は、CD等の発売などあまり多くはないのではないでしょうか。
私も今回の企画まではほんの少しだけしか作品を聴いたことがありませんでした。
本日ご紹介する無伴奏チェロのための「BUNRAKU」、聴いてみるとなかなか面白い作品です。
1960年に倉敷市にある大原美術館の30周年記念行事に際して依頼されて作曲され、大原総一郎に捧げられました。「文楽(人形浄瑠璃)」をチェロで表現した作品です。
三味線、義太夫節などが西洋の楽器であるチェロで見事に再現されています。静かに始まりだんだんとクライマックスに向けて盛り上がっていきます。人形浄瑠璃などに知見があったら、かなり面白く聴けるのではないでしょうか。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より
https://ml.naxos.jp/work/8113922