一日一曲(1432)ドゥシェク、ヤン・ラディスラフ:ハープソナチネ第1番ハ長調
本日は、昨日ご紹介した作曲家、ソフィア・ドゥシェクさんの夫であるチェコの作曲家兼ピアニスト、ヤン・ラディスラフ・ドゥシェクさんの曲をご紹介します。
ドゥシェクさんは1760年にチェコ西部のボヘミアの街チャースラフで生まれました。プラハ大学で学んだ後、ピアニストとしてオランダ、ロシア、リトアニア、ドイツの様々な都市を転々と旅しながら活動されました。ハンブルクではC.P.E.バッハに師事されたそうです。その後、1786年にはパリに移られました。フランス革命後は1789年にロンドンに亡命、その地で歌手、ピアニスト、ハープ奏者のソフィア・コッリ(昨日ご紹介した方です)と結婚しました。コッリの父親であるドメニコ・コッリが手掛けていた音楽出版業に加わり、ピアノメーカーのブロードウッド社に働きかけて鍵盤楽器の音域を拡張するなど、革新的な工夫も行ったそうです。1799年、それらの事業の失敗に伴いハンブルクに移り、プロイセン公ルイ・フェルディナントに仕えました。公の死去に際しては、哀歌的なピアノソナタを作曲し、追悼されたとのことです。晩年はパリでタレーランに仕え、1812年にその地で62歳で亡くなられました。
本日の曲は「ハープソナチネ第1番ハ長調」です。演奏時間約5分の短い曲です。昨日ご紹介した妻ソフィアさんに弾いてもらったこともあるのでしょうね。ソフィアさんのハープソナタと比較してみるのも、お互いの個性の違いが分かって面白いですね。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ドゥシェク、ヤン・ラディスラフ:ハープソナチネ第1番ハ長調