一日一曲(1633)ヴェガ、アウレリオ・デ・ラ:プリズム
本日は、生誕100年(1925年11月28日生)を迎えらえたキューバの作曲家、アウレリオ・デ・ラ・ド・ヴェガさんの曲をご紹介します。
ヴェガさんは1925年11月28日にキューバの首都ハバナで生まれました。1940年から1944年までハバナのデ・ラ・サール・カレッジで教育を受けましたが、この時は人文科学で学士をとられています。その後、ハバナ大学に進学し、1944年から1946年まで研鑽を重ねましたが、この時取得したのは外交修士号でした。音楽に関しては、1951年から1958年にかけてハバナのエイダ・イグレシアス音楽研究所で研鑽を積み、1956年に音楽学の修士号、1958年に作曲の博士号を取得されました。卒業後は音楽院編集幹事などキューバの音楽界の要職を歴任されました(ハバナの新聞アレタ(1952-1957)とディアリオ・デ・ラ・マリーナ(1957年)の音楽評論家、1952年から1954年までは国際現代音楽協会キューバ支部会長、キューバ国立音楽評議会(ユネスコ国際音楽評議会キューバ支部)会長、1953年から1959年には、オリエンテ大学音楽教授兼音楽学部長、1955年から1958年には米州音楽協会(カラカス)キューバ支部会計、ハバナ・フィルハーモニー管弦楽団の副会長(1956–1957))。また、講師として米国をツアーし(1952–1954)、それがきっかけとなり1959年にはロサンゼルスに定住、1966年にアメリカ市民権を取得しました。アメリカでは南カリフォルニア大学ロサンゼルス校の音楽客員教授(1959年夏)を務めた後、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校の音楽教授、電子音楽スタジオのディレクターなど幅広く活動されました。1971年にはカリフォルニア州立大学システム全体の優秀教授賞を受賞されました。1978年には、大指揮者ズービン・メータとロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団から委嘱・初演されたオーケストラ作品「アディオス」で、ワシントンD.C.のケネディ舞台芸術センターのフリードハイム賞を受賞しています。2022年2月12日、カリフォルニア州ノースリッジの自宅で96歳で亡くなられました。
本日の曲はピアノ独奏曲「プリズム」です。ポツポツと奏でられる音は、光が屈折して曲がり、反射しているようなイメージを想起させます。そのあたりが題名と関係しているように感じられました。どちらかというと玄人受けする曲に分類されるでしょう。実演で聴いてみたいところではありますが、そういった機会はなかなか巡ってこないかもしれません。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ヴェガ、アウレリオ・デ・ラ:プリズム
