一日一曲(156)ラヴェル:ソナチネ
本日は、ラヴェルのソナチネの3種類の演奏の聴き比べです。
ソナチネはラヴェルのピアノ曲の中でも人気の高い曲です。演奏録音もたくさんあります。
演奏者によって曲の解釈など違ってきますので、それがテンポの速い遅いに反映するケースも結構あります。
ラヴェルは、結構きっちりと速度の指示などをしていた方と認識していましたので、テンポの違いはさほどないかなあ、と
思っていたのですが、ふとソナチネを調べてみたら、結構違っているのにびっくり。それが本日の記事を書く元になりました。
それでは。
速い演奏:マルタ・アルゲリッチ
大ピアニスト、アルゲリッチさんがNMLの中で一番早い演奏でした。総じてアルゲリッチさんの演奏は、速いテンポでかっ飛ばす傾向があります。ちょっと荒目の崩れる寸前のぎりぎりと言ったところですね。このテンポで弾き切ってしまうところがすごいです。これ、ライブです。すさまじいです!
中くらいの演奏:ヴラド・ペルルミュテール
ラヴェルの直弟子のペルルミュテールさん。作曲者の理想とする演奏を伝授された方ですので、この演奏が一つの「規範」になるかと思います。
遅い演奏:イモージェン・クーパー
NMLの中で一番遅い演奏でした。しっとりとした情感溢れる演奏です。アルゲリッチさんの演奏と前後して聴くと、とても同じお曲とは思えないですね。
演奏者 第1楽章 第2楽章 第3楽章 合計
アルゲリッチ 3分28秒 2分39秒 2分57秒 計9分04秒
ペルルミュテール 4分01秒 2分42秒 3分45秒 計10分28秒
クーパー 4分45秒 3分56秒 4分41秒 計13分22秒
(アルゲリッチさんの演奏の第3楽章は拍手部分の秒数を除いています)
さて、皆様はどの演奏がお好みでしょうか。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より
https://ml.naxos.jp/work/1410913