一日一曲(213)ワイセンベルク:ジャズ風ソナタ
本日は、今年没後10年(2012年1月8日没)を迎えられたアレクシス・ワイセンベルクさんの曲をご紹介します。(NMLでは2011年没となっていますが、こちらは間違いではないかと思います。)
ワイセンベルクさんはブルガリア出身のユダヤ人ピアニストです。幼い頃から作曲家のウラディゲロフに作曲とピアノを学び、14歳の時にピアニストとしてデビューされた、言わば「神童」だったそうです。第二次世界大戦中は収容所に入れられた経験もあるとのことです。
その後、1946年にニューヨークのジュリアード音楽院に入学。サマロフ、ランドフスカ、そしてシュナーベルの指導を受け、卒業した時には、ワイセンベルクは各国から招かれるほど有名になっていた。1947年にレーヴェントリット国際コンクールで優勝、同年にジョージ・セル指揮のニューヨーク・フィルハーモニックと共演してデビュー。
ジャズにも造詣が深かったようで、本日ご紹介する「ジャズ風ソナタ」など、自在にジャズを取り入れた作品をいくつか残していらっしゃいます。
ジャズを取り入れた、といっても、本曲はちょっととっつきにくい印象を持ちます。和声などもかなり複雑で、いつもとは違った響きに少々戸惑ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。何度も聴いていくうちに慣れてくると思いますが…。
第4楽章など、どこかで聴いたようなメロディが元になっているようなのですが、さて何だったか?思い出せましたら、追記します。第4楽章は本曲の中でも聴きやすいのではないでしょうか。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より
https://ml.naxos.jp/work/322209