一日一曲(226)スクリャービン:ピアノ協奏曲嬰ヘ短調
本日は今年が記念年(生誕150年)のスクリャービンを再び取り上げます。今回はピアノ協奏曲です。
スクリャービンはピアノ協奏曲は生涯でこの1曲しか作曲しませんでした。本曲は25歳前後にかかれた、若かりし頃の作品です。スクリャービンは後年になるほど尖り方が激しくなりましたが、本曲はまだ尖る前の作品で、聴きやすい作品ではないかと思います。第2楽章や第3楽章の第2主題など、魅惑的なメロディがこれでもか!という位あふれています。情熱的な1楽章や3楽章とのバランスも絶妙です。
本曲は「オーケストレーションの弱さ、ピアノパートの超絶技巧などから演奏の機会は多くない」との評がありますが、残念なことです。オーケストレーションはともかく、超絶技巧の部分も原因のひとつであるなら、ピアニストの皆様に是非克服していただきたいものです
それでも、録音はいくつかあります。作曲者と同じロシア出身のウゴルスキさんが、素晴らしい演奏をされていらっしゃいますので、本日はそれでお聴きください。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より
https://ml.naxos.jp/work/4489422