一日一曲(255)ショスタコーヴィチ:交響曲第4番

 本日は、一昨日のポポフさんの交響曲第1番と同じような運命に遭ってしまった曲をご紹介します。
 
 本曲も長いこと演奏されなかった曲となりました。作曲当時、ソ連の共産党から批判される立場に立たされるようになっていた中、もともとは初演の日程も決まっていたのですが、作曲者の口から演奏断念を宣言せざるを得ない立場に追いやられてしまいました。
 その後、ショスタコーヴィチさんは、交響曲第5番を書き、何とか名誉回復することが出来ました。

 第4番はショスタコーヴィチさんの15曲の交響曲の中でも最大規模のオーケストラ編成の曲であり、演奏も至難を極めています。約1時間の演奏時間ということで、演奏する方はもちろん大変ですが、聴く方もそれなりの覚悟がいる作品です。
 いろいろなメロディがてんこ盛りになっていまして、時間を忘れて結構面白く聴けるかもしれません。最後は盛り上がって終わると思いきや、全く逆で静かに消え入るように終わります。なんだか核戦争で人類が皆死に絶えてしまったような、虚無的な印象を受けました。確かにこういう終わり方では一般受けは難しいかもなあ、と感じましたが、皆様はいかがでしょうか。

 本日は日本の誇る交響楽団の演奏でどうぞ。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より
https://ml.naxos.jp/work/4796233

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