一日一曲(287)ヒンデミット:トランペットソナタ
本日からしばらくヒンデミット特集となります。
トップバッターは「トランペットソナタ」。
最近、ヒンデミットさんの曲が面白いと感じています。
メロディはしっかりあります。が、これか結構凝っています。例えばモーツァルトさんでしたらメロディは「自然」な音の流れでできている感じですが、ヒンデミットさんは流れの途中で人の意表をつくんです。びっくりするような跳躍があったり、ちょっと聞く分には調子外れのような音の進行が頻出します。それでいて十二音音楽のようにのぺらっとしていない。また、メロディを支える和声や進行(対位法など)がしっかりしているので、個人的にはとっても聴きやすく、また作りにも興味が湧きます。
トランペットソナタを聴いたのが、ヒンデミットを聴くきっかけになりました。
本曲、第1楽章が面白い!出だしからトランペットがちょっと勇ましい、でもいささか調子っぱずれのようなメロディを奏でます。ピアノはそのメロディをがっちりと支えます。優雅に泳ぐ水鳥が、水面上(トランペット)ではすました顔をしているのに対して、足(ピアノ)の方はバタバタと大忙し。そんな感じです。楽器を弾いていたことのある身としては、この曲、ピッタリと合わせて演奏するのが結構難しいんじゃないか、と想像しています。
第3楽章は葬送の音楽とのこと。個人的には第1楽章のようなノリの終楽章を期待したのですが、これはこれで魅力的です。
何人かの演奏を聴きましたが、とっても爽やかな音を出す方がいらっしゃいましたので、その方の演奏を。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より
https://ml.naxos.jp/work/2722736