一日一曲(539)アポステル、ハンス・エーリヒ:トランペット・ソナチネ

 本日は、没後50年(1972年11月30日没)を迎えらえたドイツの作曲家、ハンス・エーリヒ・アポステルさんの曲をご紹介します。

 アポステルさんは1901年にドイツ南部のカールスルーエに生まれました。1916年から1919年まで生まれ故郷でピアノ、音楽理論、指揮を学び、1920年にはカールスルーエのバーデン劇場の楽長(コレペティトール)になります。1921年から25年までウィーンでシェーンベルクさんに、25年から35年までベルクさんに師事しました。十二音音楽の重鎮たちの洗礼を受けたというわけです。ナチ政権時代にはアポステルさんの音楽は退廃音楽とされ、演奏は禁止され、苦難の時期を過ごします。戦後は国際現代音楽協会のオーストリア支部を設立し、1947年から50年までは総裁を務めるなどと活躍されました。1957年にはオーストリア国家賞なども受賞されています。

 本日の曲、「トランペット・ソナチネ」はトランペットの独奏曲です。アポステルさんは管楽器のソナチネを多数書かれています(トランペットの他、フルート、クラリネット、ファゴット、トロンボーン、オーボエ、ホルン)が、その中の1曲です。亡くなる2年前の1970年の作品です。3楽章形式で演奏時間約8分の短い曲です。柔らかく豊かな響きの長い音と鋭く歯切れのよい短い音との対比が面白く聴こえます。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
アポステル、ハンス・エーリヒ:トランペット・ソナチネ

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です