一日一曲(558)ツィトヴィチ:ヴィオラ協奏曲

 本日は、没後10年(2012年10月5日没)を迎えらえたロシアの作曲家、ウラディーミル・イヴァノヴィチ・ツィトヴィチさんの曲をご紹介します。

 ツィトヴィチさんは1931年にソビエト連邦のレニングラー(現在の名称はサンクトペテルブルク)で生まれました。レニングラード音楽院などで音楽を学び、母校で後進の指導にあたられる中で作曲活動をされました。
 1950年代前半頃までの若かりし頃の作品は多くがご自身の手で破棄されているとのことです。

 本日の曲「ヴィオラ協奏曲」は1965年、作曲者34歳の時の作品です。協奏曲としては伝統的な3楽章形式で書かれています。
 独奏ヴィオラとオーケストラ目まぐるしく動き回る第1楽章、うってかわって静かな流れで、朗々とヴィオラが歌う第2楽章、2つの印相的な主題が独奏ヴィオラとオーケストラに次々と引き継がれていく第3楽章で構成されています。当時の社会情勢が反映されているのか、全体的に不安な雰囲気に包まれていますが、不思議と耳に残る音楽です。貴重なヴィオラのレパートリーとして、もっと広く演奏されてもよい曲のように思います。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ツィトヴィチ:ヴィオラ協奏曲

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