一日一曲(606)ダラ・ヴェッキア、ウォルファンゴ:ガウデアムスコラール
本日は、生誕100年(1923年2月5日生)を迎えらえたイタリアの作曲家兼オルガニスト、ウォルファンゴ・ダラ・ヴェッキアさんの曲をご紹介します。
ダラ・ヴェッキアさんはイタリア北部の都市パドヴァで音楽教育を受けた後、ローマで作曲とオルガンを学びました。その後、再びパドヴァ大学で1945年に哲学の博士号を取得しています。第二次世界大戦後より本格的に活動をはじめ、コンサートオルガニストおよび作曲家として名を馳せることとなります。数々の大学でオルガンや作曲を教え、1973年からは1993年に引退するまで母校パドヴァ音楽院で教授しています。引退の翌年、1994年に71歳で亡くなられました。
本日の曲は、「ガウデアムス」を基にした変奏曲です。ガウデアムス (Gaudeamus)とは、ヨーロッパ各国に伝わる伝統的な学生歌で、ガウデアームス、またはガウデアームス・イギトゥル (Gaudeamus igitur) と呼ばれている歌です。タイトルは「だから愉快にやろうじゃないか」とも訳されます。1267年にボローニャの司教であるストラーダという人物が作曲した曲で、日本では「ドイツ学生歌」として紹介されたため、よくドイツに限定された歌と間違われるのですが、本曲はヨーロッパで広く親しまれている歌です。ユニバーシアードにおいては、開閉会式、および各競技の表彰式で(国歌に代わり)勝者を称える歌として、この曲が演奏されています。ブラームスさんなどが本曲を引用して作曲されていたりもします。
参考に原曲もご紹介していますが、ダラ・ヴェッキアさんはかなり凝った変奏をされています。技巧的にも複雑で、コンサートオルガニストらしい作品と言えるでしょう。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ダラ・ヴェッキア、ウォルファンゴ:ガウデアムスコラール