一日一曲(636)カスティヨン、アレクシス・デ:ピアノ協奏曲ニ長調

 本日は、没後150年(1873年3月5日没)を迎えらえたフランスの作曲家、アレクシス・デ・カスティヨンさんの曲をご紹介します。

 カスティヨンさんは1838年にフランス中部のシャルトルで生まれました。本名はマリー=アレクシス・ドゥ・カスティヨン・ドゥ・サン=ヴィクトール(Marie-Alexis de Castillon de Saint-Victor)というそうで、ラングドックの古い貴族の末裔とのことです。両親からはカスティヨンさんが軍人になることを望んでいたそうですが、本人は軍職をなげうって音楽に入れ込み、地元で、その後はパリ音楽院に進み、ピアノと作曲を学びます。虚弱体質だったようで、普仏戦争の時には軍隊に志願したそうですが、病気のためわずか1年で除隊させられています。その予後も思わしくなかったのでしょうか、1873年に34歳の若さで亡くなられました。遺された作品数は約20曲。長生きしていたらどんな曲が生まれていたのか、と惜しまれます。

 本日の曲、ピアノ協奏曲ニ長調は1871年、作曲者32歳の時の作品です。甘くやわらかなメロディに包まれた第1楽章、静かな佇まいの中に高ぶる感情が秘められた第2楽章、それまでとは打って変わって派手に立ち回る第3楽章。ロマンティックな協奏曲です。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
カスティヨン、アレクシス・デ:ピアノ協奏曲ニ長調

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