一日一曲(666)ラフマニノフ、セルゲイ:12の歌 Op. 21第5曲「リラの花」

 今年生誕150年(1873年4月1日生)のセルゲイ・ラフマニノフ特集その3です。

 大作家トルストイさんから傷口に塩を塗られ、復帰が遅れたラフマニノフさんですが、その後催眠療法などを受けるなどの懸命な努力が実り、立ち直って1900年から翌年にかけてピアノ協奏曲第2番を作曲、世に問いました。結果は大成功!これですっかり立ち直り、作曲活動も活発になりました。
 そのような中、1902年にラフマニノフさんは従姉のナターリヤ・サーチナと結婚しました。当時、従姉妹との結婚には皇帝の許可証が必要だったのですが、伯母の奔走により無事許可を得ることができました。結婚式は4月に行われました。

 本日と明日は結婚式のの行われた4月に作曲された『12の歌曲集』から2つの作品をご紹介します。ただ、第1曲はトルストイさんに酷評された昨日ご紹介した曲ですので、正確に言うと「12曲のうち大部分が作曲された」ということになるかと思います。

 本日は第5曲「リラの花」(リラ=ライラック)。本曲はロマンチックなメロディメーカーのラフマニノフさんが書いたメロディの中でも、ひときわロマンチックな薫りを放っています。後年、ラフマニノフさんはピアノ独奏曲用にも編曲しています。
 ラフマニノフさんはライラックの花がお好きだったようです。別荘の庭にはライラックが咲き乱れていたとのこと。匿名の熱烈な崇拝者からコンサート会場など彼の行く先々に白いライラックの花が届けられるという謎めいた現象が生じたこともあったそうです。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ラフマニノフ:12の歌 Op. 21第5曲「リラの花」

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