一日一曲(673)ドッジソン、スティーヴン:6つのインヴェンション第4巻

本日は、没後10年(2013年4月13日没)を迎えらえたイギリスの作曲家、スティーヴン・ドッジソンさんの曲をご紹介します。

 ドッジソンさんは画家の息子として1924年にロンドンで生まれました。一族には芸術家が多く、遠い親戚には「不思議の国のアリス」を書いた作家ルイス・キャロルさんもいらっしゃるとのことです。
 10代後半に海軍に従軍することとなり、除隊後の1946年に王立音楽大学に入学し、作曲を学びます。卒業後は多くの賞を受賞したり、奨学金を得てローマに派遣されたりと活躍されます。1956年からは母校で教鞭をとり、1965年には作曲の教授に任命され1982年に引退するまで奉職されていらっしゃいます。多くのジャンルに多数の作品を遺されています。

 本日の曲、「6つのインベンション第4巻」は6曲からなるチェンバロ独奏曲です。ドッジソンさんは「6つのインヴェンション」を5巻まで作曲していらっしゃるようです(本日の演奏のCDでは第4巻までしか収録されていませんが、ブックレットを読むと第5巻の存在があるように、解説のジェーン・クラーク(ドッジソンさんの妻でチェンバロ奏者)さんが書いています)。
 インヴェンションの書かれた年代は、第1巻:1955年、第2巻:1961年、第3巻:1970年、第4巻:1985年、第5巻:?(1985年以降)と若い頃から老年期に差し掛かるまでおおよそ10年スパンで作曲されています。
 チェンバロはドッジソンさんにとって、愛着のある楽器であったらしいですが、それは、1959年に結婚したジェーン・クラークさんがチェンバロ奏者であったこととも関係があるようです。
 本曲は妻に献呈されているようです(ブックレットより)。ジェーンさんは、他の巻については献呈先は言及されていませんが、例えば1959年の結婚後まもなく書かれた第2巻の献呈先はどうだったのでしょうかね?第4巻は結婚後かなり経ってからの献呈ですので、それ以前にも献呈があったほうに思うのですが…。
 第4巻の6曲は、それぞれ面白いのですが、個人的には第1番の響きに心惹かれます。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ドッジソン、スティーヴン:6つのインヴェンション第4巻

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