一日一曲(707)メニン、ピーター:ピアノソナタ
本日は、生誕100年(1923年5月17日生)を迎えらえたアメリカの作曲家、ピーター・メニンさんの曲をご紹介します。
メニンさんはペンシルバニア州メリーで生まれました。幼い頃から音楽の才能を発揮していたそうで、16歳で交響曲第1番を作曲したとのことです(残念ながら、この作品は後年本人の手によって破棄されてしまいました)。23歳のときにオバーリン音楽院で勉強を始めましたが、1950年に米陸軍空軍に加わるために一時中断、その後イーストマン音楽学校で学びなおし、1958年に学士号と修士号を取得しました。
メニンさんは作曲と後進の指導で活躍しました。ジュリアード音楽院では1962年から1983年(死去された年)まで21年間学長をされていらっしゃったそうです。ジュリアード音楽院では後に「ピーター・メニン賞」が設けられ、音楽における卓越した業績とリーダーシップに対して、賞が与えられているそうです。
本日の曲、「ピアノソナタ」は、1963年、メニンさん40歳の時の作品です。フォード財団からの委託で作曲されたそうです。
全体的に暗めの曲で、不協和音も多いので、好みは分かれるところでしょう。ただ、完全な無調ではなく、メロディックな部分も多いので、さほど毛嫌いしなくても、とは個人的に思います。
第3楽章については、プロコフィエフさんのピアノソナタ第7番の終楽章(第3楽章)や同じアメリカ人作曲家のバーバーさんのピアノソナタの終楽章(第4楽章)と似ている、との評もあります。まあ、多かれ少なかれ影響は受けているのかもしれません。参考まで、そちらの曲も挙げておきます。個人的にはこの第3楽章は、いいなあ!と思います。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
メニン、ピーター:ピアノソナタ