一日一曲(813)ハメリク、アスガー:Ave Maria
本日は、没後100年(1923年7月13日没)を迎えらえたデンマークの作曲家、アスガー・ハメリクさんの曲をご紹介します。
ハメリクさんは1843年にコペンハーゲン近郊のフレゼリクスベルクに生まれました。早熟な天才だったようで、10代で既に交響曲を作曲していたとのことです。かの有名な童話作家のハンス・クリスチャン・アンデルセンさんと家族ぐるみの付き合いをしていたとのことです。1862年にデンマークを離れてドイツおよびパリに留学し、音楽の研鑽を重ねます。1869年にはイタリア及びウィーンで活躍、1871年に渡米し、メリーランド州ボルチモアのピーボディ音楽学校の校長に就任します。その後アメリカを中心に活躍し、結婚もするのですが、望郷の念やみがたく、1900年にアメリカ人ピアニストであるマーガレット夫人(旧姓ウィリアムズ)を連れてデンマークに帰国します。帰国後は実質的に引退生活となってしまいましたが、コンクールの審査員や指揮者としての活動は続けられたそうです。遺されている作品は作品番号のものが41曲。7つの交響曲と室内楽曲数曲、4つの歌劇、5つの管弦楽組曲、スカンディナヴィア民謡に基づくいくつかの管弦楽曲等が遺されています。息子さん指揮者兼作曲家に、娘さんはオペラ歌手になられたとのことです。
「Ave Maria」は多くの作曲家が取り上げています。特に有名なのがシューベルト、グノー、カッチーニの作品で、「三大アヴェ・マリア」と呼ばれています。その中に割って入っていくのは勇気があることですね。尤も、魅力的なテキストにぜひ自分の才能をいかんなく発揮したメロディをつけたい、という思いに駆られる、ということも理解できるところではあります。本曲は、オルガン伴奏というところが少し変わっているところではあります。ハメリクさんも優しいメロディで本曲を書かれています。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ハメリク、アスガー:Ave Maria