一日一曲(816)リー、ノエル:古風な変奏曲
本日は、没後10年(2013年7月15日生)を迎えられたアメリカ人の作曲家、ノエル・リーさんの作品をご紹介します。
リーさんは1924年に中国の南京で生まれ、インディアナ州ラファイエットで育ちました。5歳からピアノと和声法を学びはじめ、翌年には、公開演奏を行うなど、早熟ぶりを発揮します。ハーヴァード大学に進み、さらに音楽の研鑽を積みます。第二次世界大戦後にパリに留学、作曲家及びピアニストとして国際的に活躍されるようになりました。後進の指導にも熱心で、ブランダイス大学、コーネル大学、ダートマス大学などで客員教授を務められました。
本日の曲は、最初はパリの大きな店による女性ファッションの回顧展のため、小さなアンサンブル(フルート、ヴァイオリン、チェロ、ハープシの和音)のために作曲されました。
ノエル・リーの「アンティーク変奏曲」は、博学な音楽と機能的な音楽の架け橋を再び示しています。最初はパリの大きな店による女性ファッションの回顧展のため、小さなアンサンブル(フルート、ヴァイオリン、チェロ、ハープシの和音)のために作曲されました。その後、1981年にフルートとピアノのための新しいバージョンが作られています。
曲は、主題に続いて8つの変奏曲があり、最後は主題に戻る、という構造になっています。テーマについて作曲者自身は「バルトーク形式の音階(増四度、減七度)に基づいた牧歌的な5小節のテーマ」とコメントしています。このテーマ、ちょっと神秘的な響きが感じられますね。そこから広がる8つの変奏、どれも個性的です。個人的には第7変奏が良かったです。
本日は作曲者のピアノ伴奏でどうぞ。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
リー、ノエル:古風な変奏曲(ピアノ伴奏は作曲者)