一日一曲(892)ハーバ、アロイス:弦楽四重奏曲第2番 Op. 7 (四分音による)

 本日は、没後50年(1973年11月18日生)を迎えらえたチェコの作曲家、アロイス・ハーバさんの曲をご紹介します。

 ハーバさんさんは1893年にチェコ東部のヴィゾヴィツェで生まれました。幼少期から民謡や音楽家の多い環境の中で育ち、次第に民俗音楽に興味を持つようになります。1914年から1915年にかけてプラハ音楽院で学び、その後ウィーンに留学します。微分音に興味を持ち、1921年には四分音を用いた弦楽四重奏曲第2番を作曲しています。1923年からはプラハ音楽院教授に就任し、以降約30年間そこで後進の指導にもあたられました。1931年には、四分音による歌劇「母」を完成させます。しかし、1939年にナチス・ドイツがチェコを占領し、第二次世界大戦終結までハーバさんの作品の演奏は禁止されてしまいました。
 戦後、プラハ芸術アカデミー教授に就任したりと再び活動を開始しますが、ほどなく発足したチェコスロバキア共産党政権により、ハーバさんは迫害の対象とってしまいます。ハーバさんが設立した微分音学科は廃止されてしまいました。スターリンの死後(1953年)に名誉が回復されました。今日では微分音音楽の開拓期の重要人物として評価されています。

 本日は、微分音音楽の先駆けとなった、弦楽四重奏曲第2番をご紹介します。普通の音階に慣れた耳には、所々微妙に音程が「狂っている」ように聴こえたりもします。弾く方もなかなか音を合わせるのが大変ではないかと思うのですが、どうなのでしょう。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ハーバ、アロイス:弦楽四重奏曲第2番 Op. 7 (四分音による)

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