一日一曲(954)シュルマン、ジェラルド:管弦楽のための協奏曲

 本日は、生誕100年(1924年1月19日生)を迎えらえたオランダ生まれのイギリスの作曲家、ジェラルド・シュルマンさんの曲をご紹介します。

 シュルマンさんはジャワ島で佐藤農園を経営していたオランダ人の父とハンガリー人のピアニストの母の間に生まれました。お母様はブダペストで20世紀を代表する作曲家のベーラ・バルトークさんからピアノをならっていたとのことです。。第二次世界大戦中は英国空軍の第320飛行隊に加わっていたそうです。大戦後は主にイギリスで活動されたことから「イギリスの作曲家」と見做されています。映画音楽を多数作られていらっしゃるようですが、クラシックの作品も数多く遺されていらっしゃいます。1981年、57歳の時にアメリカに移住し、以降の約40年間、なくなるまでずっとアメリカで過ごされたとのことです。作曲はアメリカに移住されてからも続けられていらしていたようで、NMLを調べてみると2015年、91歳の時の作品があるようです。

 本日の曲は「管弦楽のための協奏曲」です。同名の曲は、お母様の先生である、バルトークさんも創られていますが、本曲は母の恩師のバルトークの影響を受けて作曲されたということは、作曲者本人が語られていらっしゃいます。形式的にも、どちらもやや珍しい「5楽章」形式です。随所にバルトークへの「敬意」が感じられます。
 本曲は、1996年に指揮者ロリン・マゼールとピッツバーグ交響楽団の創立100周年シーズンの一環として、そのオーケストラから委嘱されました。それと同時に、シュルマンさん本人にとっても、前立腺がんからの1年間の回復を自らが祝う、といった側面もあったとのことです。その後25年も生き永らえたということになります。

 本日の演奏の指揮者は、作曲者本人です。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
シュルマン、ジェラルド:管弦楽のための協奏曲

シュルマン、ジェラルド:管弦楽のための協奏曲

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