一日一曲(1043)トマーシェク、ヴァーツラフ・ヤン・クルシュティテル:ピアノソナタ イ長調

 本日は、生誕250年(1774年4月17日生)を迎えらえたチェコの作曲家、ヴァーツラフ・ヤン・クルシュティテル・トマーシェクさんの曲をご紹介します。

 トマーシェクさんはチェコ中部の街スクテチで生まれ、フルディムで最初のヴァイオリン教育と声楽教育を受け、その後はイフラヴァ修道院の付属学校に進みました。1790年よりプラハで法学と哲学・医学を専攻する傍ら、ピアノも同時に学んでいます。19世紀前半のプラハ楽壇の中心となった、1824年に開設した音楽学校で、トマーシェクさんもピアノ教師の一人として後進の指導にあたられました。当時音楽評論家として名をはせたのエドゥアルト・ハンスリックさんもトマーシェクさんの門下生の一人ということです。そのハンスリックさんは、トマーシェク先生のことを、ベートーヴェンに匹敵する存在と見做していたそうです。

 本日はピアノソナタをどうぞ。ベートーベンと同時期に生きた作曲家のピアノソナタです。ハンスリックさんはベートーヴェンと並び称されましたが、現在ではベートーヴェンの陰にすっぽり隠れてしまっているのは、致し方ないことかもしれません。本曲を聴くと、再評価されても良いように思います。ベートーヴェンと少し似ているような曲想です。ベートーヴェンほどのしつこさはありませんので、かえって聴きやすいかもしれません。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
トマーシェク、ヴァーツラフ・ヤン・クルシュティテル:ピアノソナタ イ長調

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