一日一曲(1065)ピプコフ、リュボミール:古風な舞曲

 本日は、没後50年(1974年5月9日没)を迎えらえたブルガリアの作曲家、リュボミール・ピプコフさんの曲をご紹介します。

 ピプコフさんは1904年にブルガリアの中央部の街ロヴェチで作曲家パナヨト・ピプコフさんの息子として生まれました。ソフィアの音楽アカデミーで学んだ後、1926年から1932年までパリに留学、エコールノルマル音楽院でポール・デュカスとナディア・ブーランジェに作曲を師事しました。帰国後、ソフィア歌劇場のコレペティートル(歌劇場などでオペラ歌手やバレエダンサーにピアノを弾きがら音楽稽古をつけるコーチのこと)兼合唱指揮者となり、最終的に音楽監督として活躍されました。1948年から音楽アカデミーの声楽の教授を務められました。交響曲、協奏曲、室内楽曲、オラトリオ、カンタータ、ピアノ曲、合唱曲、歌曲、映画音楽など幅広ジャンルで多くの作品を遺されていらっしゃいます。

 本日はピアノ曲「古風な舞曲」をご紹介します。1946年、作曲者42歳の時の作品です。このテーマは民謡「Mamo, molia ti se(「お母さん、お願いします」)」に由来しているとのことです。荒々しいリズムが特徴的な主題と抒情的な中間部とが絶妙なマッチングです。幾分かの「暗さ」が感じられますが、第二次世界大戦や1944 年のブルガリアのクーデターなどの影響があるのかもしれません。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ピプコフ、リュボミール:古風な舞曲

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