一日一曲(1099)コンツキ、アポリナリ:ドニゼッティの歌劇「ランメルモールのルチア」による大幻想曲
本日は、生誕200年(1824年7月2日生)を迎えらえたポーランドのヴァイオリニスト兼作曲家、アポリナリ・コンツキさんの曲をご紹介します。
コンツキさんはポーランドの首都ワルシャワで5人兄弟の末っ子として生まれました。上4人の兄弟は皆ピアニストになりましたが、アポリナリさんのみ
ヴァイオリニストになりました。父親はいわゆる「ステージパパ」だったようで、兄弟を皆「神童」として熱心に売り込んだようです。幼い頃からサンクトペテルブルク、フランス、ドイツ、イギリスと演奏旅行を行い、当時の作曲家ベルリオーズなどから称賛されたとのことです。パリでは鬼才パガニーニと親しくなり、レッスンを受けた他、パガニーニからヴァイオリンや原稿を遺贈されたそうです。パガニーニさんはこんな署名入りの紹介文を遺されていらっしゃるようです。
「11歳のM.デ・コンツキーがヴァイオリンでいくつかの曲を演奏するのを聴き、彼が現代で最も有名な芸術家の一人に数えられるにふさわしいと感じたので、もし彼がこの芸術の勉強を続ければ、やがて彼はその時代の最も著名な演奏家を凌駕するだろうと言わせてください。(署名済み)パガニーニ」
1853年には、ロシア皇帝のヴァイオリニストに任命されていますまた、1861年には音楽院の初代所長に就任し、後進の指導にあたられました。得意のヴァイオリンで多くの作品を遺されたようですが、今日ではその多くが埋もれてしまっています。
本日の曲は、コンツキさんの代表作に位置付けられる曲です。当時は相当有名な曲だったようです。親しみやすいメロディを軸にパガニーニばりの超絶技巧がほど良い具合に織り交ぜられています。
同郷の双子のデュオ、スワヴォミラ&イザベラ・ヴィルガさんの演奏でどうぞ。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
コンツキ、アポリナリ:ドニゼッティの歌劇「ランメルモールのルチア」による大幻想曲