一日一曲(1112)ミヨー、ダリウス:フランス組曲
本日は、没後50年(1974年6月22日没)を迎えらえたフランスの作曲家、ダリウス・ミヨーさん特集の4回目です。
1920年代後半から1930年代はリウマチの進行に苦しみながらも創作が続けられました。この時期には劇音楽に加えて映画音楽も担当するなど、活躍の幅を広げられています。1937年に作曲された2台のピアノのための作品『スカラムーシュ』は人気作品となりました。ミヨーさんの作品の中では一番有名な作品かもしrメア線。今日でも演奏される機会が多い作品なので、メロディを聴いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。1940年、ユダヤ人であったミヨーさんは、前年に始まった第二次世界大戦を避けるためにアメリカ合衆国に逃れました。カリフォルニア州のミルス・カレッジで作曲を教えつつ、サンフランシスコ交響楽団、シカゴ交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、ボストン交響楽団などで客演指揮を行うなど、活躍されました。楽譜出版社からの依頼により作曲された、吹奏楽のための『フランス組曲』(1945年)も人気曲となっています。戦後はフランスとアメリカを拠点として活動するようになり、フランスではパリ音楽院の作曲科教授として、アメリカでは引き続きミルス・カレッジでの教授職を続けられました。1年おきにフランスとアメリカを頻繁に行き来する生活を送られたそうです。
本日の曲は吹奏楽曲「フランス組曲」です。本曲についてミヨーさんはこのように語られています。「若いアメリカの人々に、連合軍とフランス軍が開放したそれぞれの地方で歌われているメロディーを聴いてもらいたい。」かつてドイツ軍が占領していたフランスの地方とその民謡を題材に、本曲は創られています。内容も親しみやすいものになっているほか、アメリカのスクールバンドを意識して作曲されたため、高度な演奏技術をあまり必要とせず、編成も小規模に作られています。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ミヨー、ダリウス:フランス組曲