一日一曲(1120)フランス六人組:六人組のアルバム
本日は、フランス六人組特集の最後として、全メンバーが合作で創り上げた曲をご紹介します。
ピアノ組曲「六人組のアルバム」です。各曲とも演奏時間1分半~2分半の短い曲で、全体での演奏時間は約10分となっています。
それぞれの曲の作曲者、作曲年は以下の通りとなっています。
第1曲:「前奏曲」作曲者:ジョルジュ・オーリック(1919年12月2日、クラピエ将軍へ献呈)
第2曲:「無言歌」作曲者:ルイ・デュレ(1919年8月、リカルド・ビニェスへ献呈)
第3曲:「サラバンド」作曲者:アルテュール・オネゲル(1920年1月)
第4曲:「マズルカ」作曲者:ダリウス・ミヨー(1914年)
第5曲:「ワルツ」作曲者:フランシス・プーランク(1919年7月、ミシュリーヌ・スーレへ献呈)
第6曲:「パストラール」作曲者:ジェルメーヌ・タイユフェール(1919年9月4日、ミヨーへ献呈)
1920年1月8日に、この6人の作曲家による合同コンサートが催されました。ジャーナリストのアンリ・コレは1920年1月16日に発売された芸術雑誌の『コメディア』の中で、この6名に『フランス六人組』の名前を与えたことが、『フランス六人組』と呼ばれるきっかけとなりました。同じ年に本曲が出版されました。
上記を見てお分かりのように、各曲はアンリ・コレがグループを命名する以前に書き上げられていたもので、本曲は単に6名のピアノ小品を集めた上でひとまとまりとする標題を付して出版したに過ぎないものです。
とはいえ、本曲は『フランス六人組』の名前の認知度を高める役割に大きく貢献していると言えるでしょう。
各曲は、それぞれの作曲者の個性が存分に発揮されています。現在では本曲はあまり認知度も高くはないと思います。どの曲をだれが作曲したのか、クイズにしたらなかなか面白いかもしれません。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
フランス六人組:六人組のアルバム