一日一曲(1135)ビットナー、ジュリアス:バッハの名によるシミー

 本日は、生誕150年(1874年4月9日生)を迎えらえたオーストリアの作曲家、ジュリアス・ビットナーさんの曲をご紹介します。

 ビットナーさんはウィーンで生まれ、父と同じ道、法曹界に進み、判事となりました。同時にオペラ作曲家としても活躍されました。台本から自分で作っていらしたそうで、20世紀前半のオーストリアにおいては最も名高く、最も上演回数の多いオペラ作曲家であったとのことです。ただし、時代が進むにつれ次第に作品は忘れられていき、現在ではほとんど演奏される機会が亡くなってしまいました。1915年にはマーラー賞、1919年にはライムント賞、1925年にはウィーン市芸術賞、1937年にはオーストリア政府賞(音楽・文芸部門)と多数の賞を受賞されています。1925年にはベルリン芸術アカデミーの教員にも選ばれていらっしゃいます。奥様はアルト歌手だったそうです。

 本日はお得意のオペラでなく、ピアノの小品を一曲どうぞ。「バッハの名によるシミー」の名前が示唆している通り、「B-A-C-H」(Bフラット、A、C、Bナチュラル)の音型が使用されています。僅か62小節の短い曲ですが、このフレーズは9回も出てきます。BACHというと、超有名な作曲家ヨハン・セバスチャン・バッハのことかと思われる方がほとんどではないかと思いますが、実際にはウィーン芸術新聞の音楽評論家でジャズ愛好家のデイヴィッド・ヨーゼフ・バッハさんのことを指している、とのことです。
 題名の中の「シミ―(shimmy)」とは、1920年代にアメリカで流行した踊りのテクニックの一種で、体自体は動かさず、肩のみを前後に動かす動きのことだそうです。1920年代、アメリカではフラッパーといわれるダンサー達がジャズの音楽にあわせてこのダンスをすることが流行ったとのことです。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ビットナー、ジュリアス:バッハの名によるシミー

ビットナー、ジュリアス:バッハの名によるシミー(CD)

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