一日一曲(1136)クワルティン、ザヴェル:V’al Y’dei Avodecho
本日は、生誕150年(1874年3月25日生)を迎えらえたロシアのハッザーン兼作曲家、ザヴェル・クワルティンさんの曲をご紹介します。
ハッザーンとは、ユダヤ教社会における教会の中での役職のひとつで、ラテン系の言葉で言えばカントル、カンター(CantorもしくはKantor)となります。「朗詠者」「先唱者 precentor」と訳されます。近代にはいると、教会で歌う歌手もさすようになってきたとのことです。
クワルティンさんはロシア帝国ヘルソン県イェリサヴェトグラツキー・ウエズド県ノヴォアルハンヘルスクで生まれ、ハッザーンとなるため研鑽を重ねました。1896年に故郷のシナゴーグで最初のコンサートを行ったのち、1897年には、さらなる研究のためにウィーンに移りました。1903年、ウィーンのヨーゼフシュタット地区に新しくオープンしたノイデッガーガッセ・シナゴーグのハッザーンに任命されています。また1906年にはドイツ・グラモフォンなどのレコード会社と契約を結び、こちらの事業でも活躍されました。売り上げの方はすぐに50万枚以上のレコードを売り上げるなど、好調だったようです。作曲に関しては、残念ながら情報を得ることができませんでした。恐らくですが、ユダヤ教徒関連した音楽を中心に作曲されていらしたのではないかと思います。
本日の曲は「V’al Y’dei Avodecho」です。翻訳にかけてみたのですが、日本語訳が出ませんでした。オルガンの伴奏のもと、朗々と歌い上げられています。恐らく本曲もユダヤ教の礼拝の中で用いられているものと思いますが、どうなのでしょうか。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
クワルティン、ザヴェル:V’al Y’dei Avodecho