一日一曲(1138)イェッペセン、クヌード:パッサカリア
本日は、没後50年(1974年6月14日没)を迎えらえたデンマークの作曲家兼オルガニスト、クヌード・イェッペセンさんの曲をご紹介します。
イェッペセンさんはデンマークの首都コペンハーゲンで生まれました。コペンハーゲンで音楽を学んだ後、ウィーンに留学し、同地で博士号を取得されました。帰国後は各地の教会でオルガニストを務められたほか、デンマーク現代音楽の開祖的な存在としても活躍されました。音楽学者としても高名で、「不協和音程に細心の注意を払ったパレストリーナ様式(Palestrinastil med saerligt henblik paa dissonansbehandlingen)」と「対位法 (声楽ポリフォニー) Kontrapunkt (vokalpolyfoni)」は名著として世界各国で学習書の標準となっています(日本語にも訳されています)。様々曲を創られていますが、残念ながらあまり音盤化は多いとは言えない現状です。
本日の曲はオルガン曲「パッサカリア」です。「デンマーク現代音楽の開祖的な存在」とありましたので、どんな曲なのか、少し戦々恐々としていたのですが、どうしてどうして、聴きやすい曲でした。教会のオルガニストとしての側面が強く出た作品と言えるかもしれません。演奏時間は約10分、単一の曲としては大きい方に入るでしょう。オルガン曲らしく、堂々としたメロディと響きに満たされています。音量的にも聴きごたえ十分の曲ではないでしょうか。
NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
イェッペセン、クヌード:パッサカリア