一日一曲(1144)ブゾーニ、フェルッチョ:24の前奏曲

 本日は、没後100年(1924年7月27日没)を迎えらえたイタリアのピアニスト兼作曲家、フェルッチョ・ブゾーニさんの曲をご紹介します。

 ブゾーニさんは1866年にイタリア北部のトスカーナ地方の街エンポリで生まれました。父親はクラリネット奏者、母親がピアニストという音楽一家に浮かれたことから自然に音楽に親しむようになり、神童として7歳の時にりょうしんの公開演奏会の場でデビューしました。ウィーンでも自作の演奏会を開くなど活躍の幅を広げられています。当時の大ピアニストであったリスト、アントン・ルビンシテイン、大作曲家ブラームスなどとも知遇を得られています。リストとの出会いは衝撃的だったようで、「リストのピアノ曲は、ピアノ芸術のアルファにしてオメガである」と語られています。後年、リストのピアノ曲の校訂・編曲も手懸けられました。1890年に、創設されたばかりのアントン・ルビンシテイン国際音楽コンクールの作曲部門とピアノ部門の両部門に挑戦、作曲部門は優勝《ピアノと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック》Op.31a)、ピアノ部門は第二位という結果を得ました。1894年にベルリンに居を構え、同地でピアニストや指揮者としての活動を広く行われました。作曲家としては新古典主義音楽を提唱しましたが、電子音楽や微分音による作曲など、未来的な音楽像についても理解が深かったとのことです。1924年、腎臓病のため58歳の若さで亡くなられました。存命中は広く作品が出版されていたのですが、死後は急速に忘れ去られてしまいました。作曲したオリジナル作品は確認されているだけでも300曲以上にもなるのですが、第二次世界大戦及びドイツ分裂に伴って自筆譜が散逸したため大部分が未だに未出版となっています。

 本日の曲はピアノ曲集「24の前奏曲」です。作品番号は37なのですが、なんと本曲は13歳の時の作品だそうです。それまでに30を超える作品を創られていて、そして、大作曲家でもかなり苦労するジャンルである本曲、全部で24ある調性をひとつづつ使って曲を創るというしばりのある大作を、10代前半の内に作ってしまうとは!早熟な天才ぶりがうかがえます。ただ、ご本人は「少年期の作品はあまり意味がない」とおっしゃられていたそうです。
 全体の演奏時間は約1時間。天賦の才をじっくりと味わう至福の時間です。個人的には第1番の静かな佇まいが心に響きました。

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
ブゾーニ、フェルッチョ:24の前奏曲

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