一日一曲(1182)パーチ、ハリー:カストールとポルックス

 本日は、没後50年(1974年9月3日没後)を迎えらえたアメリカの作曲家、ハリー・パーチさんの曲をご紹介します。

 パーチさんは1901年に生まれ、幼少期に母親から音楽の手ほどきを受けました。南カリフォルニア大学へ進学しましたが、指導教授と折り合いが悪く中退してしまいます。ただ、作曲は続けていました。1930年代には43微分音階を基準にした音律理論を完成させ、キタラ、ダイアモンドマリンバ、ハーモニックカノン、へちまの木、など西洋音楽では全く得られない音色とリズムに基づく独創的な音楽を次々と発表することになります。その音楽性はアメリカ西海岸実験音楽の開祖として高い評価を受けました。

 本日の曲は「カストールとポルックス」です。打楽器のアンサンブルのための音楽です。聴いてみると、ガムラン音楽に似ているような印象を受けます。本日の曲は、「カストール」で4曲、「ポルックス」で4曲の合計8曲で構成されています。「カストール」と「ポルックス」の各4曲は同じタイトルがつけられています。
 第1曲 Leda and the Swan(レダと白鳥)
 第2曲 Conception(受胎)
 第3曲 Incubation(孵化)
 第4曲 Chorus of Delivery from the Egg(卵から産み出された時の合唱)
各曲は4分音符234個分で構成されており、第4曲は第1曲~第3曲が同時に演奏されるものとなっています。先日ご紹介したミヨーの弦楽八重奏曲も『足し算の音楽(弦楽四重奏曲第14番と第15番を同時に演奏すると弦楽八重奏曲になる)』でしたが、ここにも足し算の音楽がありましたか! 

NML(ナクソス・ミュージック・ライブラリ)より(NML会員以外の方でも無料で試聴できます)
パーチ、ハリー:カストールとポルックス

パーチ、ハリー:カストールとポルックス(MP3ダウンロード)

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